2018年06月21日

Glory ROLLY Groovy

2018/6/16(土)
at 横浜赤レンガ倉庫1号館ホール G列 4番-5番(8000)
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【出演】ROLLY(vo/g)
    中西俊博(vl)・クリス・シルバースタイン(b)・楠均(perc)・林正樹(p)
    アルフォンヌ(羽田謙治)
【演出】吉澤耕一 【音楽監督】中西俊博

【プログラム】
<1st Show>
 Trust In Me
 La Papillon Noiel ~黒い蝶の館
 仮面舞踏会
 Willkommen
 花のワルツ
 タイスの瞑想曲
 禿山の一夜
 サ・セ・パリ~セ・シボン

<2nd Show>
 弾き語り
 The Man I Love
 グノシェンヌ
 剣の舞
 Minnie The Moocher
 恋の$1,000,000マン
 時間の言葉~2001


横浜フランス月間2018に関連して開催されたROLLYのライブ。
「ジュテーム! 大好きアイ ラブ ユー! パリは燃えているか! ハマは萌えている!」
というサブタイトル付きです。
大佛次郎を入れてきました。

ROLLYが以前より何度も行っていたライブで、今回は5年ぶりの開催だとのこと。
すかんちの曲は聴いたことがなく、ROLLYのこともほとんど知りませんが、音楽のジャンルを超えた試みをいろいろ行っているとことは知っています。
ずいぶん前に「ROLLYのシャンソンは素晴らしい」と耳にしてから、一度生で聴きたいと思っていました。

今回は、たまたま「メジャーデビューする前のローリーに子供の頃に会っている」という友人がいたので、一緒に行くことに。
小学校に慰問(??)に行ったんだそうです。やさしい!
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会場は、横浜赤レンガ倉庫の3階ホール。
薄暗い廊下を抜けて中に入ると、ピチャン、ポチャンと水滴がしたたる音がしていました。

ROLLYの声で「ここは花の都パリの地下2階にある、光の差さないカタコンベです」とアナウンスが入ります。
最上階まで階段を昇りつめていった場所なのに。
でも小劇場っぽくて、雰囲気たっぷりでした。

暗黒の墓地に流れるエレジー。
お耽美でデカダンチックです。
初めて聴くROLLYの歌声。張りがあって音域も広く、すごく上手。
聴き惚れました。

また、演奏者たちも皆さんお上手。
ヴァイオリンもピアノも、一流の演奏を聴かせてくれます。
このホールはそれほど収容人員が多くなく、観客席に突き出すように舞台を作っているため、本人たちとの距離感がとても近く感じて、耽美的な世界に一緒に取り込まれる感じ。
黒い蝶の館だったり仮面舞踏会だったりしながら、秘めやかな宴は続きます。

コミカル担当として、俳優の羽田謙治扮するアルフォンヌという執事が登場。
「タイスの瞑想曲」の時に、チュチュ姿のバレリーナが出てきたと思ったら、彼でした。
笑わせてくれましたが、つま先立ち歩きを見せてくれたし、見せ方がとても上手でした。
一幕と二幕の間、休憩時間が入りましたが、夢うつつのまま、外に出る気にならずに、そのままの世界に浸っていました。
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ROLLYは、歌も聴かせてくれましたが、何度も華やかな衣装を替えては楽しませてくれました。
今年55歳だそうですが、スタイルがいい!
背中が大きくあいたドレスも、美しく着こなしていました。

「それでも、銭湯に入ったら、お尻が下がったおっさんなんです~」
そんなことを言っちゃうところが残念だけどすてき。

アンコール曲は、恋のマジックポーション。
55(ゴーゴー)ROLLYのデザインのついたピックのプレゼント付きでした。
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メンバーたちの質の高いパフォーマンスに魅了されたすてきな夜会。
すっかりROLLYのファンになりましたよ。
宴の後もポーっとして、なかなか余韻が覚めませんでした。

漫画家の魔夜峰央さんも、このライブに来ていたと、あとで知りました。
デカダンつながり!
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posted by リカ at 16:54| Comment(0) | 【music】Rock, Pops, R&B | 更新情報をチェックする

2018年06月04日

生誕150年 横山大観展

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横山大観展とは不思議な人だと、今回改めて思いました。
富士山で有名な大家ですが、万人に人気の画家のようには捉えていませんでした。
なのに、展覧会には、後ずさりしてしまうほど大勢の人が押し寄せていたのでビックリ。

どうしてこんなに集まっているのでしょう。
教科書に載っている有名な画家だから?
そんなにみんな、大観好きなの?
会期終了直前ということもありますが、それにしても異常なほどの人気ぶり。
まあ、私のように(知っているようであまり知らないから知りにきた)という人も多いのかもしれません。

「『明治』の大観」「『大正』の大観」「『昭和』の大観」の3章から成る構成。

1『明治』の大観
東京美術学校の第1期生の大観は、校長の岡倉天心の指導を受けて、輪郭線を描かずに絵画を組み立てる「朦朧体」を生み出しました。
この時期はいろいろな作風を模索中で、さまざまな表現に挑戦しています。
力強い作品を見ていると、彼本人もバイタリティがありそうだと思います。

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《 迷児 まよいご 》 1902(明治35)年 絹本木炭 個人蔵


タイトルの子供よりも、周りの大人の方に目がいきます。
描かれているのは孔子、釈迦、キリスト、老子。
聖人たちに囲まれた子どもは、信仰が揺らいでいる当時の日本を表しているのだそう。
そういった意味での迷子なんですね。

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《 白衣観音 》 1908(明治41)年 絹本彩色 個人蔵


大作ながら長い間所在が分からず、2017年10月に東京国立近代美術館が約100年ぶりの発見を発表した作品。
今回の展覧会が発見後初公開となります。
この絵見たさに美術ファンが押し寄せているのかもしれません。

生身の女性風に描かれている観音像ですが、どうにもバランスが悪く、大観は人物画が苦手なのかと思います。
デッサンに問題が?
それでも不思議と名画の面持ちを保っています。これが大観の画力でしょうか。

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《彗星》 1912(明治45)年頃 絹本墨画 個人蔵


1910(明治43)年に地球に接近したハレー彗星。
彗星を水墨画で描くという大胆な発想は、大観ならではでしょうか。
約76年周期で地球に近づくハレー彗星。
次にやってきた1986年のハレー彗星を肉眼で観ており、その時の興奮が大観とクロスしました。

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《瀑布(ナイヤガラの滝・万里の長城)》(1911年頃、佐野東石美術館蔵)


なかなかこんなタイトルの絵画はありません。
型破りで自由な発想のもとに描かれた作品。 
日本の明治期の美術界に新しい風を吹き込んでいた彼の業績となっています。

2『大正』の大観
1913年(大正2)年に師の岡倉覚三が亡くなった翌年、大観は日本美術院を再興します。
彼の「朦朧体」はこれまであまり受け入れられませんでしたが、次第に伝統的絵画手法に新しい感覚を取り入れる彼の業績が評価されるようになってきました。

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《秋色》(1917年)


大作が2枚並びます。
《秋色》では、琳派に用いられる槇や蔦のモチーフを取り上げて絢爛豪華な風情をもちながら、鹿たちは素朴な表情をしています。

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《 群青富士 》 1917(大正6)年頃 絹本金地彩色 静岡県立美術館蔵


今回のポスターに使われた作品。
《群青富士》の鮮やかな色使いが目を引きます。
雲海から頭を出す富士は、デフォルメされており、どこかユーモラスさも漂います。

3『昭和』の大観
昭和に入ると、大観は日本画壇を代表する画家となりました。
この時期に大観の有名な代表作のほとんどが制作されています。

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《 夜桜 》 1929(昭和4)年 紙本彩色 大倉集古館蔵


大倉喜七郎の尽力により1930(昭和5)年にローマで開催された日本美術展覧会に出展された作品。
大倉集古館ですでに何度も観ておりますが、何度見ても美しい大作です。

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《 紅葉 》 1931(昭和6)年 紙本彩色 足立美術館蔵


隣には《 紅葉 》。豪華絢爛な大作が二枚並ぶと、迫力があります。
《夜桜》と《紅葉》が一緒に展示される様子が、今回見たかったものの一つ。

「彩管報国」を提唱した大観は、絵筆(彩管)を執って国に尽.くすという理念のもと、さまざまな絵を描きました。
「海に因む十題のうち~」「山に因む十題のうち~」というシリーズ作品の売上金五十万を陸海軍へ献上したことでも有名です。
また富士山の絵を、皇室だけでなくヒトラーにも献上した軍国日本提唱者。

富士には日本国の象徴というイメージがありますが、大観はさらに軍国日本を象徴させたのだと思うと、かなり複雑な気持ちになります。
彼が残した作品は、そんな当時の思惑など関係なく、名画として今でも残されています。

第2会場 《生々流転》
第2会場には、重要文化財の《生々流転》(1923年、東京国立近代美術館蔵)が公開されています。
40メートル以上の超大作で、絵巻物のような日本一長い画巻。
たっぷりと空白を使って水の流れを表した、水墨技法の集大成です。

番外 『明治東京恋伽』

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会場を出たところには、萌えキャラのパネルが。
『明治東京恋伽』(めいじとうきょうれんか)というアプリゲームだそうです。
大観も菱川春草も、こんなにかわいくなっちゃって。
3つの時代を生きた大観先生、平成はさらにすごい時代になっていますよ・・・!

posted by リカ at 17:32| Comment(0) | 【finearts】西洋画 | 更新情報をチェックする