2004年12月02日

『長嶺ヤス子のオルフェ』

by 長嶺ヤス子 at 中野サンプラザ 1F-29-47 (\6000)
共演:Kelvin Gaudin, Antonio Delgado、有本欽隆(アクター)

長嶺ヤス子がベテランのフラメンコ舞踊家ということは知っているけれど、実際の踊りを見るのは初めて。舞踊でオルフェをやるなんてどんな舞台になるんだろうと興味しんしんで出かける。
会場内は年配の方々ばかり。しかも先日の日本舞踊とはうってかわって、ヒョウ柄系の服を着るようなハデ目の方々が多い。
始まってみると、もの悲しいギリシア風の演出とは全く違う、異世界でのコンテンポラリーダンスといった感じの踊りが展開されて驚く。始めは気がつかなかったけれど、ダンサーのスタイルの良さから踊っているのは黒人だとわかる。そしてエウリディケ役の長嶺ヤス子登場。ん?かなり年配かと思っていたけれど、そうでもないのかな?ダンスもステップもとても若々しい。オルフェウス役の人はとっても足が長い、正統派フラメンコダンサー。姿勢がいいからスタイルよく見えるのかな、と思っていたら、彼も外国人だった。ハデスは黒人。つまり長嶺ヤス子以外は外国人ダンサーばかり。
オルフェウスと踊る時にはフラメンコで、ハデス他冥界の門番たちと踊る時にはブロークンスタイルダンスで(ロケンロールもしてた)踊っていた。リフトやグライダー(ぐるぐる回す)など激しい踊りばかり続くし、動きにもキレがあるので、やっぱり年配だと思っていたのは思い違いで、若くして有名な人なのかなと思う。

ハデスのエウリディケへの執着がとことん続き、観ていてグッタリした。こんなにドロドロした三角関係になるなんて。誰もが自分の欲望にかなりしつこい。冥界で繰り広げられている割にはとても生命感あふれる空気に満ちていた。
踊って踊ってとにかく踊っていた長嶺ヤス子。いろいろな踊りだったり、持ち上げられたり回されたり降り投げられたりして、相当ハードだった。終演した時には観ていたこちらもグッタリ。2時間半、休憩ナシで延々と続いたステージだった。あとで長嶺ヤス子が68歳と知って驚愕した。人間、鍛えて練習し続ければ、いつまでも年齢を感じさせないダンスを踊ることができるんだなあ。観ているくらいで疲れてる私は完全に負けている。ダンスのごった煮状態だったので、専門家からの評価は分かれるところだろうけれど、私は(こういうのもおもしろいな)と思った。

ただ、時々解説係のような男が出てくる。言葉を発するのは彼だけだけれど、かえってよくわからなくなった。舞踊のストーリーに任せていけば、特に必要ないように感じた。
思い返してみれば、なにかの力に圧倒されて観るだけで疲労を感じてしまっていたけれど、それは彼らが見せる情念の強さだったように思う。舞台の上の彼らは愛と憎しみしか表現していなかった。凝縮されたパワーがみなぎる公演だった。
posted by リカ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 【dance】民族舞踊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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