2011年04月04日

『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング』

51RE9VS4BYL.jpg監督: ジョエル・ズウィック
出演: ニア・ヴァルダロス, ジョン・コーベット

主演女優、ニア・ヴァルダロスの体験を基にした彼女の一人舞台を、トム・ハンクス夫妻がプロデュースして映画化し、大ヒットしたインディーズ作品ということで、前々から気になっていました。
先日ギリシア料理店に行って、映画でもギリシアの雰囲気を味わいたくなり、観てみました。

ギリシアの話かと思いましたが、舞台はシカゴ。
人種のるつぼ、アメリカですが、シカゴにもギリシア人コロニーがあるのでしょうか。
外国に住んでいても、ギリシア人としてのアイデンティティを損なわないギリシア人の厳密さには圧倒されます。

明るくごきげんな国民性ですが、そのギリシア第一主義にはびっくりするほど。
ギリシア人と結婚すべきだという親の考えに縛られる子供たちが気の毒です。
子供にとって、みんなが通うガールスカウトではなく、ギリシア学校に行かせられるのは苦痛だったろうと、動揺します。
そんな中、地味に暮らしていたトゥーラは、ある男性に一目ぼれをすることで、大学の公開講座へ通い出します。
少しずつ前向きになり、メガネをやめて華やかな服を着るようになる彼女。
そうして、一目ぼれの男性と再会します。
トントンと話が進んで、おとぎ話のようですが、それも彼女が努力を重ねた結果のこと。
前向きに頑張ったから恋が近づいてきたんですね。
出口を見出さないと何も打開しないと伝えてくれています。

ギリシア文化を専攻した友人が、「ギリシア人は、いちいち言葉の語源を(それはギリシア語からで…)と説明する」と話していましたが、まさにトゥーラの父親もその通りで、笑ってしまいました。

キモノの語源は、ギリシア語のヒモナ(冬)だと言い切っているあたり、相当マユツバ情報も多そうですが
また、家父長権が強く、ギリシア人の父の発言が絶対だという、アナクロ的な要素がとても強いです。

とても窮屈に思いますが、それだけ祖国をすごく誇りに思っているということでしょう。
日本人も、自分の国が好きだとは思いますが、こういった頑ななこだわりはないため、圧倒されるばかりです。

生活スタイルも、アメリカ人とはかなり違うことがわかります。
彼、イアンはいとこが2人ですが、トゥーラは27人と大所帯。
クリスマスの時に子ヒツジを焼くのは一緒ですが、ギリシアでは、目玉と脳みそを取り合うそうです。
想像すると、ちょっと二の句が継げなくなります。

トゥーラの家族は、みんな俳優さんなので、実際には血がつながっているわけではありませんが、みんな顔が似ているように思えました。
たまたまなのか、やはり民族の血が強いためなのか。

愛を深めていく二人の前に立ちはだかるのは、ギリシア男以外と結婚することに猛反対するトゥーラのギリシアの家族たち。
イアンは、結婚をつらぬくために、ギリシア正教に改宗します。愛の強さに驚きます。
トゥーラとの結婚を決めた理由を「君は美人で面白い。退屈な人生が刺激的になったから」と話していました。

トゥーラは、自分の家族のことを「かなり強烈なのはわたしもわかる」と言いますが、ギリシア人の父は、アメリカ人のことをドライでパサパサな人間でつまらん」と切り捨てます。
どうなることかと冷や冷やしながらも、何とか結婚までこぎつけた二人。
ギリシア正教会では、ギリシア語で結婚式が行われることに驚きました。
すごいアイデンティティの強さです。
根は気のいい人たちなので、晴れて家族になると、今度はにぎやかな歓迎パーティが延々と続くのです。

ギリシア語でいうと、両家の名字の名前の由来がリンゴとオレンジだ、という父親の祝いの言葉が優しく聴こえました。
幸せをつかむことは、パワーがいるし、がんばらないといけない。でもそれだけ達成感もあるものだ、ということを、伝えてくれる映画でした。

邦題は、原題から、GREEKが抜けています。長すぎるからでしょうか。

BIG FATとはなんだろうと思ったら、「ひどく目立つ、さわがしい」という意味だそうで、つまりこの映画のタイトルはは、やかましい親戚一族が集まるにぎやかなギリシャ式の結婚式という意味だと納得しました。
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