2015年09月30日

「歴史ドラマの脚本作りを学ぶ ~史実から物語を作るということ~」

IMG_2409.jpg2015年9月26日(土)
@ケアコミュニティ・原宿の丘
先生 : 柏田 道夫 [ 脚本家、小説家、劇作家、シナリオ・センター講師 ]

シブヤ大学主催の、脚本家の柏田先生による歴史ドラマ脚本のレクチャーとワークショップに参加しました。
先生は映画『武士の家計簿』(2010年公開)の脚本を手がけた方で、原作も映画も観た私は興味津々。

もともと、大河ドラマ『利家とまつ』放映後、北陸新幹線開通に向けて、北陸を舞台とした何かよい作品はないかと探していたところに、この原作が話題となり、映画実現に向けての脚本化の話が来たそうです。

IMG_2401.jpg


原作は新書で、代々御算用者として加賀藩の財政に携わってきた猪山家の入払帳を、現代語に起こしたものがベースになっています。
データがもとになった内容で、そこに人物ドラマはありません。
それを、映画作品となるようにストーリー化させるのが、脚本家の仕事です。
たしかに、原作を読んだ後で映画を観て(こんな話になったんだ)と驚きました。
映画『武士の家計簿』 予告(動画)

残された資料と史実をもとに、いかにストーリーをこしらえていくかが脚本家の腕の見せ所。
そう考えると、原作があるとはいえ、かなりクリエイティブな仕事なんだと改めて思います。

まず、テーマをどこにするかから。
はじめは幕末に、猪山成之が加賀藩でのそろばんの腕を買われ、廃藩置県で武士が失職した後も新政府軍の大村益次郎に取りたてられて軍の会計職に就いた話にしようと思ったそうです。
その後、互いに藩の御算用者を務めて家を守った父と子の関係性に変わっていったのだとか。
メインテーマは作品の根幹をなすので、大きな作業です。

IMG_2399.jpg


脚本化の途中で映画のキャスティングが決まったりすると、その役者を思い浮かべながら書き進めるのだそう。
決定した役者の人気度合によって、その人の登場の場面が増えたりするため、脚本は書き直しが多いそうです。
それに不平を言う人は、脚本家は務まらないのでしょう。
映画が予想以上の評判だったため、第二弾として『武士の献立』も出たそうです。

いろいろとおもしろい小話を教えてもらった後、実際にワークショップの時間になりました。
2人の人物紹介が簡単に書かれた紙が配られ、会話とト書きを各自で書き進めていきます。

その後、グループを作り、発表し合うと、教室はワイワイとニギヤカになりました。
脚本に興味がある人が集まっただけに、みんな活発に意見交換をしていました。

IMG_2412.jpg


それから、グループごとに発表しましたが、どの作品もオリジナリティに富んでいて、思わず聞き入ってしまうようなおもしろい出来のものばかり。
みんなグレードが高いです。実際、先生の脚本教室の生徒さんも、何人かこの教室に参加しているそうです。

自分の脚本の説明をして、語り合ったので、グループ内ですっかり打ち解けた生徒たち。
最後はなごやかなムードで終了しました。

知人でも、脚本教室に通っている人はいますが、私自身は、これまで『北の国から』くらいしか脚本形式の作品を読んだことはなく、あまりなじみがありません。
でも、先生、そして聴講者の発表を聞いて、決まった情報から、いろいろなバリエーションが生み出せるおもしろさを知りました。

作家さんということで、気難しい先生かと思いましたが、実際はユーモラスな優しい方で、生徒をほめて伸ばすタイプ。なごやかな雰囲気に包まれた脚本教室でした。

場所は、元中学校のケアコミュニティ施設。小さな校舎が懐かしく感じました。

IMG_2396.jpg

posted by リカ at 00:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 【events】体験コース | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック