2016年01月15日

内藤晃 「ショパンを味わう」

2016/01/14 at 東京工業大学 大岡山キャンパス多目的ホール
by 内藤晃(ピアノ)、小室敬幸(音楽学)、下澤明夜(ソプラノ)

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プログラム
1. プレトーク:対談「ショパンとは何者だったのか?」
       内藤晃× 小室敬幸
  ・ノクターン第2番 変ホ長調 Op.9―2(異稿)
  ・ワルツ第3番 イ短調 Op.34―2(異稿)
  ・歌曲「メロディ」Op.74―9(遺作) 賛助出演:下澤明夜(ソプラノ)
  ・ベッリーニ:歌劇「ノルマ」よりアリア「清らかな女神よ(Casta Diva)」

2. コンサート:オール・ショパン・プログラム
  ・即興曲第3番 変ト長調 Op.51
  ・3つのマズルカ Op.50 より 第2番 変イ長調 第3番 嬰ハ短調
  ・ノクターン ホ長調 Op.62―2
  ・舟歌 嬰ヘ長調 Op.60 ほか

内藤晃氏によるショパンピアノコンサート。小室敬幸氏のレクチャーと下澤明夜氏のソプラノ付き。

1923年製のベヒシュタインのピアノを使用と聞き、(東工大にそんなすごいピアノがあるの?)と驚きながら会場に向かいました。
ベヒシュタインは、藝大から東工大に移管されたものだそうです。

ショパン(1810〜1849)のピアノ曲をメインとしたコンサート。楽しみです。
はじめに「24のプレリュード」から2曲演奏されました。
これは、彼の葬儀にオルガンで弾かれた曲だそうです。

小室氏の解説は軽快で具体的。わかりやすいレクチャーです。

内藤氏による繊細な優しいタッチの演奏。持ち味かと思いますが、もともとショパンは静かな演奏を好んだのだそうで、派手なリストとは正反対です。
鍵盤を叩く弾き方をした弟子には「犬の吠え声は止めろ」と注意したそうです。
けっこう毒舌の人だったんですね。

今回は、世に知られている楽譜とは少し違う異稿の演奏も行われました。
演奏しながら、はじめのメロディにどんどんアレンジを加えていったという彼。
Op.34-2などもそうですね。弟子にアレンジ法を伝えるためだったそうです。

ショパンとシューマンは同い年で互いに曲を献呈し合う仲だったそう。
そのためか、シューマンの組曲『謝肉祭』に「ショパン風」というメロディがあります。
ただ、聴いてみると、そこまでショパン風ではありません。

内藤氏は「音は少ないのに弾きづらい。ショパンの方が手になじむ」という感想。
シューマンは、ピアノを弾かずにピアノ曲を作る理念先行型なのだとか。
「骨格的、ドイツ的で、香り立つ感じがない」と、2人に表現される、パターン的なメロディです。

「左手が行ったり来たりするだけのピアノ。凡庸」とまで言われていました。
ショパンの左手には非和声音が入り、複雑な音が入ることで表情を生む効果が上がっています。
左手も魅力的なメロディを奏でるため、音模様が美しいのだそう。
なるほど、そう解説してもらうと、分かりやすく鑑賞できます。

ショパンはオペラ好きで、ロッシーニの舞台などを聴きに通っていたのだそう。
ベッリーニの演奏は初めて聴きました。
ショパンのメロディをソプラノで歌ってもらったところ、美しいメロディがしっくりきました。歌劇にも合うんですね。

休憩後には、OP50以降の晩年の作品(といっても30代)のコンサート。
陰影に満ちたショパンの音楽を楽しめました。
posted by リカ at 17:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 【music】Classic・ピアノ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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