2016年04月24日

杉原由希子 オーボエリ・サイタル

e000727_poster.jpgby 杉原由希子(オーボエ)、坪井きらら(ヴァイオリン)、村田恵子(ヴィオラ)、辻本玲(チェロ)、原田恭子(ピアニスト)
at 2016/04/18、東京工業大学ディジタル多目的ホール

<プログラム>
 ○ ベンジャミン・ブリテン 幻想四重奏曲op. 2(1932年)(ob, vn, va, & vc)
 ○ アンドレ・ジョリヴェ セレナード(1945年)(ob & pf)
 ○ フランシス・プーランク オーボエ・ソナタ FP185(1962年)(ob & pf)
 ○ ボフスラフ・マルティヌー オーボエ四重奏曲 H. 315(1947年)(ob, vn, vc, & pf)
オーボエは、よく通るやわらかい音色が特徴。オーケストラのプリマドンナといわれるそうです。
たしかにオーケストラのチューニングでは、全ての楽器がオーボエ奏者のAの音に合わせる、要の楽器です。

今回の演奏者は、日本フィルハーモニー交響楽団の首席オーボエ奏者と、弦楽器メンバー3名、そしてピアノ奏者。
プログラムは、モーツアルトやプーランクの『オーボエ協奏曲』『オーボエソナタ』といった明るい曲目。
澄んだ音色に聴き入ります。

とどこおりなく全ての曲が披露され、観客が大きな拍手を送ったあとで、アンコールに応えるオーボエ奏者がこう言いました。
「14日から熊本で起こっている地震が、大災害となっています。
 被害に遭った方々のために、心を込めて演奏します」

流れてきたのはラヴェルの『亡き王女のためのパヴァーヌ』でした。
ゆったりとしたテンポの物悲しい旋律で、あの曲だ、と気が付くと、自然と肩の力が抜けました。

今回は、春らしい明るい曲目をそろえた、華やかなプログラムでした。
でも、地震で急きょ決めたであろう、このメランコリックなメロディの方が、ぐっと心に響きました。

年度末と年度初めのあわただしさが一段落した頃に起きた熊本地震。
直接被災はしなかったものの、ニュースを見るたびに広がっていくダメージに、不安は募る一方でした。
無意識のうちにずっと気を張り続けていたようで、それが物悲しいスロウな旋律に押されて、ふっと出てきたようです。
(ああ、しんどかったんだな)とわかり、改めて、音楽の持つ力の大きさを実感しました。

オーボエを中心としたプログラムはなかなか聴く機会がなく、楽しめた演奏会でした。
posted by リカ at 23:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 【music】Classic・室内楽 | 更新情報をチェックする
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