2018年05月28日

特別展 「人体 ー神秘への挑戦ー」

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けっこう長いスパンでの特別展ですが、評判通り大人気。
チケットを買うのにも、買ってからも行列ができています。
ということはもちろん、中に入ってからも行列は続きます。
ものすごい人に驚きました。
内容的に、美術館に比べて圧倒的に子供の比率が高いですが、みんな騒ぐこともなく、静かに見学していました。

2017年秋から全8回で放送されたNHKスペシャル「人体 神秘の巨大ネットワーク」とのコラボ企画展。
とはいえ、独立してまとまった展覧会となっているため、番組を観ていない私にも入りやすかったです。

全3章構成。
1章 人体理解へのプロローグ
人体解明の歴史や、初期における人体研究の手法が紹介されています。

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アンドレアス・ヴェサリウス『ファブリカ』
1543年 広島経済大学

博物館の企画だけあって、所蔵の標本や模型が多く展示されています。
15世紀後半から始まる人体解明・解剖学の歴史を、著名な研究者の業績に沿って、時系列に紹介していきます。
循環器系、神経系、消化器系、運動器系の人体の各パーツの紹介ごとに、レオナルド・ダ・ヴィンチの「解剖手稿」の原本が展示されていました。

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レオナルド・ダ・ヴィンチ「解剖手稿」より(英ウィンザー城王室コレクション)
【右】頭部断面、脳と眼の結びつき部分 1490-92年頃
【左】消化管と腎臓、そして尿管部分 1508年頃

おびただしい展示物の中でも印象的だったのは、江戸時代に日本へ入ってきた「キンストレーキ」。
グロテスクですが、19世紀前半にフランスで考案され、江戸時代末期に日本に輸入された、紙粘土製の人体模型。
日本には4体しか現存しない貴重な資料です。

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【右】キンストレーキ(男性) 19世紀 金沢大学医学部記念館
【左】キンストレーキ(女性) 19世紀 福井市立郷土歴史博物館(展示終了)


2章 現代の人体理解とその歴史

また個々の臓器・器官が種類別に並べられて、人体の構造がわかりやすく理解できるようになっています。
ヒトの臓器標本も展示されていますが、苦手な人を配慮して、希望者のみ観られるような設営になっています。

「脳」が人体の「司令塔」となる一番大事な部分だという、従来の固定観念を、圧倒的な最新の技術と情報量で覆してくれます。
人体は、脳が放つ命令に従って他の器官が機能するわけではなく、心臓、肝臓、腎臓などの臓器・器官が自律し、互いにメッセージ細胞(ホルモン)を発信・伝達し合っているネットワーク構造が形成されているのだそう。
トップダウン形式ではなかったんですね。

図や標本や各種模型や解説版をたくさん見て、頭が飽和状態になった頃に、NHKスペシャル「人体 神秘の巨大ネットワーク」と連動したコーナーがありました。
顕微鏡映像にカラフルな着色を施した写真コーナーや、人体の伝達構造を電気的に表現したインスタレーション「NETWORK SYMPHONY」で、感覚的に理解できるような工夫が施されていました。

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人が立った場所で、臓器の伝達の様子が変わる仕組み。
会場に大勢の人がいたため、天井はチカチカと輝き続けます。
人体内部とはおもえない、宇宙空間のような美しさを体感しました。

3章 人体理解の将来へむけて

日進月歩で進んでいる現在の科学研究。
次々と解明される最新ゲノム解析結果について紹介されていました。

今回の展覧会用に作られた解説用の模型は、どれも巨大に作成されており、とても見やすいものとなっています。
とにかく人であふれかえっているため、規格外の大きさなのが助かりました。

解説パネルも非常に詳細で、好きな人なら何度でも足を運んでしまいそう。
チケット売り場で観た感じでは、一人で観に来ている人もけっこう多く、確かにじっくり鑑賞したい人向きの企画展です。

出口はスーベニアショップがあります。
ポップなお土産は、どれも凝った楽しいものばかりでした。
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特別展 「人体 ー神秘への挑戦ー」
2018年3月13日~6月17日
国立科学博物館

posted by リカ at 18:00| Comment(0) | 【finearts】西洋画 | 更新情報をチェックする
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