2004年06月19日

『ワイルド・サイド Wild side』

第12回フランス映画祭横浜2004 at パシフィコ横浜
監督:セバスチャン・リフシッツ
出演:ステファニー・ミッシュリニ、ヤスミン・ベルマディ、エドゥアール・ミキティヌwild_side.jpg

慶応の講演会でもらったチケット。なんと21時過ぎの開演。早めに会場に行ったら、椅子に据わって待っている人々はみんなうつらうつらしていた。
2004年ベルリン国際映画祭パノラマ部門テディベア賞受賞作品とのこと。テディベア賞なんて、やけにかわいらしい名前だけれど、いったいどんな賞なんだろう?賞品はやっぱりクマのヌイグルミ?
今回から、別作品の監督が上映作を紹介するということになったらしい。昨日観たモクネッシュ監督が説明してくれた。
彼が解説の中で「ゲイシネマ」と言うのでびっくりする。そういえば、映画の解説には”トランスセクシュアルの街娼”と書いてあるけれど、それってゲイになるんですか!
「呪われた人々」「サルトル風の悲劇」といった形容がなされる。インテレクチュアルな表現だけれど、一般の日本人観客には伝わりにくいわ。
「『Crying Games』のよう」とも言っていた。これも観てないから、どんな感じなんだろう?

それから登場したリフシッツ監督は、とても繊細な声の人だった。初来日だという。
ベルマディは反対に、来日は5度目だとのこと。前回はフィリペール監督の『ぼくの先生』に出演したという。(これとは全然違う映画でね)というので、ますますどんな映画なのか、気になってくる。
そしてヒロインのステファニー・ミッシュリニはとても大柄でスタイルがよく(トップモデルみたい)と思った。監督よりも大きかった。
日本語で一生懸命挨拶してくれたので会場は拍手喝采。

そして上映となる。冒頭からヒロインのヌードのパーツパーツがアップで映し出され、かなりショッキング。
明確に把握していなかった「トランスセクシュアル」がリアルに理解できる。
彼女とロシア男性とマグレブ男性との関係がメインとなる。ロシア人はレストランの皿洗いをする、実直な男だけれど、どうも不法入国者らしい。
フランス語があまり話せずにいる。マグレブ人はまだ少年のようだけれど、やはり売春をしている。

彼は男の身体で男も女も相手にする。そしてヒロインは女の身体になって男を相手にする。でも男になったりもする。なんだか頭がごちゃごちゃしてくる。まさにトランスセクシュアル。
彼らは3人で愛し合っている。恐らく社会からの疎外感で身を寄せ合って生きているんだろうけれど、濃厚な画面を前に、彼らの関係が自然なのか不自然なのか、本当にわからなくなってくる。
恋愛は本人同士が幸せならばいいものだと思うけれど・・・。

一見、男性2人と女性1人の、典型的三角関係のようだけれど、ヒロインは男性でもあるし、ロシア人とマグレブ人も愛し合っている。 うーん、これがサルトル風の悲劇なんだろうか?
フランス映画らしく、特に決着のつかない曖昧さでエンディングとなる。とてもリアルで、上映中は終始圧倒され続けた。
終映後の出演者達との質疑応答はとても気になったけれど、映画が終わった時点でもう11時をすぎていたので、残念ながらそこで会場を後にした。

私としては、パリに暮らす異邦人の孤独が観たかったのだけれど、彼らはパリに限らず、どの地でも安住できなさそう。愛があるからいい、のだろうけれど・・・。
こんなショッキングな映画を真夜中近くに観た観客は、みんななかなか寝付けなかったんじゃないかな。
posted by リカ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 【Cinema】フランス映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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