2017年12月12日

都響 第844回 定期演奏会Aシリーズ

東京都交響楽団 上野東京文化会館
<プログラム>
ドヴォルザーク:序曲《オセロ》 op.93 B.174
マルティヌー:交響曲第2番 H.295
ブラームス:交響曲第2番 ニ長調op.73

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東京文化会館に来るのは久しぶり。以前はよくクラシックの演奏会やバレエを観に来ていましたが、いつも1階だったので、上の階に上がったのは今回が初めて。
席は3階席の正面。ホールには5階席まであり(そんなに上まであるのね)と驚いて上を見上げました。
さらに両側は中2階、中3階になっていて、かみ合わせになった構造。
古めかしいホールだと思っていたけれど、かなり複雑に座席を入り組ませて、収容人数を増やしてる工夫が見られます。
各階の桟敷席の先には明かりがついており、明るい感じ。
個人的にはちょっと明るさが気になって、なくてもいいかな、と思ったけれど、デザイン効果も計算されてのものなのでしょう。
今回は、ヤクブ・フルシャ氏の都響首席客演指揮者としてのラストステージ・その1です。

1. ドヴォルザーク:序曲《オセロ》 op.93 B.174

初めて聞きました。歌劇『オテロ』といえばヴェルディの曲が思い出されますが、ドヴォルザークも作曲していたとは。
でも、彼が作ったのはストーリーに沿ったオペラ曲ではなく、序曲のみのようです。『自然と生命と愛』という演奏会用序曲3部作に含まれているもので『愛(オセロ)』と題されているようです。

ドヴォルザーク51歳の作品。都響の解説を見るに、彼は序曲《ロメオとジュリエット》も作りながら、破棄してしまったとのこと。
なんてもったいない。残っていたら、チャイコフスキーの曲と比べてみたかったです。

2. マルティヌー:交響曲第2番 H.295

こちらも初めて聴く曲作曲家も知らない人で、どの時代の人なのかも不明。
後ほど調べてみたら、20世紀のチェコの作曲家でした。
チェコの作曲家で、母国が同じフルシャ氏と感覚が合うのか、のびやかな演奏がホールに流れます。

現代作曲家ながらも伝統的な形式にのっとった、聴きやすいコード進行。
ナチス・ドイツから逃れて、アメリカで亡命生活を送ったという背景が反映されているのか、スラブ的な曲調。華やかで動的で時に物悲しく、また聴きたいと思える魅力がありました。

3. ブラームス:交響曲第2番 ニ長調op.73

今回楽しみにしていた演目。やはりブラ2はいいですね。
落ち着きと深みのある流れるような旋律に、時折情緒的な動きが入るような展開。
聴くたびに、完成度の高さをしみじみと感じます。それほど派手ではないからこそ、この曲は私にとって、録音ではなくライブでじっくりと聴きたい演目の一つになっています。

すばらしい演奏で、終演後にはスタンディングオーべーションが起こり、拍手はなかなか鳴りやみませんでした。
年の瀬も近づく頃に聴くクラシックは、また格別だなあと思いながら、帰途につきました。
posted by リカ at 16:47| Comment(0) | 【music】Classic・オーケストラ | 更新情報をチェックする

2017年09月07日

ソニーフィルハーモニックオーケストラ 第31回演奏会

sonyフィル.jpg指揮:橘直貴
<曲目>
モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲
シューマン:交響曲第4番(1841版)
ブラームス:交響曲第2番

高校の部活の大先輩がチェロで演奏されるので、聴きに行きました。
ここの定期演奏会は、毎回時期が変動するとのこと。ちなみに次回は6月開催だそうです。
ほかの演奏会との兼ね合いの関係かと思いましたが、楽団の都合ではなく、ホールの確保状況によるからだとのこと。
毎回同じ時期に開くことよりも、いいホールが取れた時を優先するというのが、また音響にこだわるソニーらしい決め手です。

さすがはソニーというべきか、全体的に安定した聴きやすい演奏。
客層もさすがはソニーというべきか、男性が多く、割とカジュアルな格好の方が多かった印象を受けました。

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ミューザ川崎外観。入り口前ではライブが行われていました。


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いつ来ても圧倒される、このホールのデザイン的な美しさ。


今回の曲目は、シューマンとブラームスの交響曲。
お互い親交があった2人の曲なので、どこか通じるものがある感じがします。
シューマンの交響曲第4番が「1841版」と書かれているのは、初稿版だという意味だそうです。
後の1853年に改訂版を出しているものの、ブラームスは1841年の初稿版の演奏も気に入り、1889年に演奏された後に、再度出版されることとなったそうで、つまりは交響曲第4番は、2つバージョンがあるそうです。

ブラームスの交響曲第2番は、1877年作のもので、その2年前にウイーン・フィルにチューバ奏者が招聘されたこともあり、チューバとトロンボーンがともに演奏する楽譜が作られたのだそう。
そうした歴史的な事情を知ると、また興味深く聴けるものです。
ブラ1を20年間かけて作ったブラームスでしたが、このブラ2はたった3ヶ月で作ったというのもおもしろいところ。
次回、ブラ1を聴く時には、チューバが登場しているのかチェックしようと思います。

これまで気づきませんでしたが、奥の方の通路に、このホールで演奏した著名音楽家のサインが飾られていました。

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オーボエ奏者、今は指揮者の宮本文昭氏。


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天国に行かれた中村紘子氏。


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イーヴォ・ポゴレリッチも来ていたとは。いつか聴きたいピアニストです。


館内ミュージックショップ「プレリュード」の絵が上手で、足を止めて見とれました。

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まごうことなきバッハ!
posted by リカ at 15:43| Comment(0) | 【music】Classic・オーケストラ | 更新情報をチェックする

2017年05月29日

東京工業大学管弦楽団 第156回定期演奏会

pic29thum2.jpg2017年5月27日Sat.
めぐろパーシモンホール 大ホール
指揮: 末永 隆一

 <プログラム>
G.ヴェルディ 歌劇「運命の力」序曲
G.ビゼー 「アルルの女」第1組曲
J.ブラームス 「交響曲 第1番 ハ短調」

東工大オケを聴くのは、これで2回目。前回の演奏がとてもよく、さらに今回のプログラムは好きな曲ばかりだったので、今回も母と一緒に聴きに行きました。

学生オケにしてはかなりレベルが高いと思います。本人たちの演奏力はもちろんのこと、各パートについているトレーナーの腕がよいのでしょうか。

歌劇「運命の力」は、ふだん歌劇ではなく曲でばかり聴いているため、序曲しか知りません。タイトルの力強さに反して、登場人物は相思相愛の男女なのに、メロドラマが転じてシェイクスピアの悲劇並みに救いのないストーリーだということを知りました。

「アルルの女」も、悲恋です。おおよそにして、悲恋ものだとドラマチックな曲になるということなのでしょうか。曲調に合ったキレがある演奏でした。

ブラームスの「交響曲 第1番」は、かなり時間をかけて作ったとは知っていましたが、完成までに足掛け21年かかったとのこと。完璧主義なんですね。
お父さんがコンバス奏者だということも、解説で知りました。
ブラ1は、オーボエにクラリネット、フルートにホルンと、ソロ楽器の見せ場が各所にありますが、第2楽章には交響曲にしてはめずらしく、ヴァイオリンの長めのソロもあります。ここをコンマスが美しく弾ききったので、拍手喝采しました。

アンコールはブラームスの「ハンガリー舞曲 第5番」。今回も満足度が高い演奏会でした。
演奏後、指揮者が拍手を浴びながら一旦ステージから下がる時、普通はさっそうと足早に歩くものですが、この指揮者は前回も今回もかなりゆっくり歩く人だなあと思って眺めていました。力を出しきって憔悴しているのか、拍手の時間を長く持ちたいのか、また違う理由なのかは、わかりませんが。