2017年03月17日

日本のエンターテインメントを学ぶ 宝塚歌劇に誘う7つの扉(入門編)

2017年3月15日(水) by フリージャーナリスト 中本千晶

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2014年に100周年を迎えた宝塚歌劇団。
十代の頃から周りにヅカファンがおり、これまでに何度か観劇したことがありますが、まだまだ敷居が高く、知らないこともたくさんあります。

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今回は入門編として、基本のきの時から教えてもらうことに。
タカラヅカを知る7つのキーワードについて、解説してもらいました。

1.「男役と娘役」
どちらになるかは本人が決めますが、やはり身長がめやすになるそうです。
165cm以下だと娘役、167cm以上だと男役。
スターといったら男役ですし、男役はとっても人気ですが、「男役十年」と言われるように、無意識でも常に男性っぽい仕草ができるようにならないといけないのだそう。

しかも、ただ普通の男性のような振る舞いが身についてもダメなんですね。
理想のカッコイイ男性の仕草ができるようにならないといけないそうです。
これは難しいですね!だからこそ、憧れる女性が後を絶たないのでしょう。

娘役は、華麗なドレスさばきができるようにならなくてはなりません。
また、衣裳に合わせるアクセサリーや髪飾りは、なんと自前なんだそう。
衣裳は直前に決まるため、アクセサリー選びは時間との闘いになってしまうそうです。

タカラジェンヌには定年はないのだそう。
「白薔薇のプリンス」といわれた春日野八千代という男役スターがいたことを知りました。やっぱりプリンスなんですね〜。

退団して芸能界に入る人も多い中、この人は96歳で亡くなるまで、宝塚歌劇団の現役団員だったそうです。

2.「ベルサイユのばら」
一番の人気舞台は、「ベルばら」と「羽根」。
ベルばらを見られるのは、もちろん公演がある時だけですが、ビギナーの方はいつでもやっていると思いがちだそう。残念ながら違うんですねー。
オスカル版だけしか見ていない私は、アントワネット版も見たいと思っていますが、なかなかチャンスをつかめずにいます。

宝塚の公演は3時間で、基本は演目2本立てにショー、レビューがあるもの。
でもベルばらは長い舞台なので、1本のみです。

3.「組」
この日の参加者は、思ったよりも男性の姿が多く見られました。
宝塚の組について尋ねられた前席の男性は、考えながらも全部答えていました。
一組に80人が所属しているそうです。
また、花月雪星宙の5組のほかに、特定の組に所属しない専科があり、各組の公演に出演しているそうです。

4.「羽根」
トップスターが羽根をしょって大階段を下りてくる様子は、とても華がありますね。
まさに花をしょって登場する少女マンガのヒーローのよう。
あの羽根はオーストリッチ(ダチョウの羽)やキンケイのものだそうです。
以前に比べて、どんどん巨大化してきており、20キロ以上の重さがあるそうです。

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5.「宝塚音楽学校」
とても人気があるため、倍率20倍も高く「東の東大、西の宝塚」とも称される宝塚音楽学校。2016年は27倍の倍率だったそうです。
周りにもチャレンジした子が数名いますが、やっぱり狭き門でした。。。

6.「ヅカファン」
周りを見てもコアなヅカファン。
会場前で、ヅカファンの友人のお目当てスターの入り待ち、出待ちをしたこともあります。
男役は娘役の10倍のファンが待っているそうです。

タカラジェンヌのプロフィールが掲載された『宝塚おとめ』という年1回の発行の雑誌があるのだそう。
宝塚の雑誌が何冊も出ているのは知っていますが、これは団員年鑑としてチェックしてみたいものです。

7.「小林一三」
阪急電鉄だけでなく、温泉やプール、宝塚を作った人。今でいうベンチャーですが、のちに東宝(映画)も立ち上げたビッグなビジネスマン。
宝塚歌劇団の父として、今でもタカラジェンヌたちに慕われているそうです。

宝塚歌劇団は、100年前の1914年の第一回公演の時から、明治時代に海外から入ってきた洋楽やオペラを取り入れていました。
毎回オーケストラによる生演奏が行われるのも、宝塚の魅力の一つで、前身から数えると日本最古のオーケストラとも言われるそうです。

宝塚歌劇についての非売品の限定パンフレット『TAKARAZUKA REVUE FIRST STEP』をいただきました。
オールカラーでとてもわかりやすい内容です。
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帰りがけに、後ろの席の女性たちが、ネットでさっそく次の東京公演のチケット申し込みをしていました。
最近とんとご無沙汰でしたが、いろいろと話をきいて、久しぶりに華やかな舞台を観にいきたくなりました。
いつかぜひ、本場の宝塚での公演を観劇したいなあと思います。

2016年07月21日

「地域を盛り上げる、デザイン的思考とイノベーション 」

03211309_56ef74006150e.jpg7月20日(水)at PLUS+(ACC-612) by 岩佐 十良(いわさ とおる):「自遊人」編集長

講師はライフスタイル雑誌「自遊人」の編集長。
以前は「東京ウォーカー」や「東京一週間」の編集・記事に携わっていたそうです。
都心のイベントから地方の情報の紹介にシフトしていった方なんですね。

現在では事業の本拠地を、東京から新潟県の南魚沼に移し、食のプロデュースも行っているそう。
150年前の古い旅館をリノベーションした「里山十帖」は、宿として初めて「グッドデザイン賞ベスト100」を受賞しました。
「十帖」とは十畳の部屋という意味かとよく質問されるそうですが、そうではなく、10のストーリーを持つということだそうです。

今回は、マーケティング的な面から語ってもらいました。
彼が目下大きな力だと感じているのは「共感メディア」。
以前は、いろいろな情報を落下傘のように次々と落としていけば「数撃ちゃ当たる」方式で人々に届いたといいます。
最大公約数を狙ったため、同じようなものばかりが流行ったのだそうです。

現在では、そうしたマスコミ主導方式では人に届かなくなり、人は、口コミの方をより信頼するようになったとのこと。
その「共感マーケティング」の流れに乗ってターゲットを絞り込むと、大ブームは起こさなくても、口コミによって強烈なファンやリピーターを獲得できると言います。

ミッションに共感してもらうには、「何をすべきか」を原点に置くことが大切。
共感の統合が編集ということになります。
確かに、かつてバブルの頃には、誰もが流行りの紺ブレを着ていましたが、今では同じ服を着ている人はそうそう見なくなりました。

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アーティストは、自分の作りたいものをどんどん生み出していけばよいですが、デザイナーは、仕事を社会とコミットさせる、夢と源氏図を結びつけることも大切な仕事。
価値観の変化があった今は、「本物のラグジュアリー」とは高価な物品よりも自分にとっての「発見と感動」を意味するものになったため、それを提供する場として里山十帖を運営しているとのことです。

部屋数は全部で12室しかないそうですが、それに4億円もの初期投資をしたとのこと。
居心地の良い家具などにこだわり、宿の調度品などをその場で購入できるようにしたところ、家具だけで3千万円の売上げがあるそうです。ニーズがあるんですね。
その場ではなく、後日店舗で買う人もいることを考えると、かなり購買を促進させていることがうかがえます。

宿の運営のほかにも、地元の食材にこだわった店を「AG304」に選定し、広く紹介しています。
Aは永久(もしくはA級)、Gはグルメ、304とは廃藩置県前の藩数だとのことです。
インスタグラムの影響力による、スマホ上でのSNS戦略を広げているそう。

そんな彼は「情熱大陸」でも採り上げられました。
時代が求めているものや変化の流れを読み、それに合う形で情報を提供し続ける姿勢があるからこそ、都心を離れて地方に拠点を移しても、変わらず活躍を続けていられるのだろうと感じました。

2016年07月10日

ストレスの効能〜心理学的見地からみる自分の育て方・人の育て方〜

7月06日(水)at PLUS+(ACC-611) by 仲田有佑(心理療法家)

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今回の先生は心理療法家の仲田有佑氏さん。
20数年人の心に携わってきた先生。この日はちょうどバースデイだったそうです。

30年ほど前は「心の病」といったらノイローゼかキチガイしかなく、その後、うつがでてきました。
今ではノイローゼよりもうつの症状の方がはるかに耳にする機会の多い、身近なものとなっています。

心の病の一つとされるADHD(注意欠如多動性障害)。
学校にいる多動症の生徒は、昔はクラスに一人程度でしたが、今は5、6人もいるんだとか。
先生一人ではとても対応しきれない状態で、ボランティアの父兄が教室の後ろで授業を見守り、多動症の生徒を抑えるそうです。

生きていく上での壁を自分の力で乗り越えていくことは心の成長となりますが、自力で対応できないことは心の病の原因となります。
心の病とは、自分の中の子どもが暴れ叫んで聞き分けがきかない状態。
それをおさえつけようとすると、悪化してしまう一方です。
それを育てようとするのが、心理療法だそうです。

日本人は劣等感がすごく強い民族。それは非を認めたくないという気持ちにつながり、相手の劣る点を探すようになるのだとか。
劣等感を抱えたプライドの高い国民性で、日本人の80%が「自分が嫌い」と答えるそうですが、自分を好きになると心の病は消えるそうです。
自分への興味を失わなければ心は折れないのだそう。
たしかに、おめでたいほどのナルシストの人は、見るからに幸せそうで心の病には無縁のようです。

現代はストレス社会と言われ、心の病気の原因はストレス(ひずみ)だとされて嫌がられますが、ストレスは悪い点ばかりではないのだとか。
ストレスは快のものと不快のものと二種類に分かれ、ストレスにチャレンジすることで心が強くなっていく、生きていく上で必要なものだそうです。
嫌いすぎずに上手な付き合い方を知ることが大事なのだとか。

ストレスの感じ方は人それぞれで、若い方が経験値が低い分耐久力が低いものです。
たとえば、子供の頃にエアコンなしで育った世代は、今でもエアコンがない状態にそれなりに対応できるものの、生まれた時からエアコンがあり、学校もエアコン完備だった世代は、エアコンがない状態には耐えられません。
それを批判せずに理解してあげないと、ストレスが発生し、心の病に発展するのだそう。
ですから年上が年下に合わせることが必要だとのことです。

自分自身が義務感を感じるものはストレスになりやすいもので、初心にかえってそれを始めた時のワクワクを思い出すことは重要だとか。
ストレスをコントロールするための方法として、やけ食いはその場しのぎではあるものの、必要な対処法だそうです。
ストレス発散のため、我慢せずにやけ食いをするのが良いようです。

心の病を抱えているのは、抜け道がない閉塞状態のように思えていましたが、先生のお話を聞いていると、向き合い方次第では克服可能なもののように思えてきました。
ストレスとはうまくつきあっていきたいものです。